婚活するヒロインたち 結婚に役立つ名作案内 「若草物語」「細雪」

名作文学のヒロインたちから現代に役立つ結婚の知恵を学びます。―いろいろあるけれど、最後には笑おう ― 次はあなたがヒロインです。

2020年03月

ジョーの結婚相手のネタバレあります。

ジョーの自己実現の旅の行く末は?

『若草物語』は今から150年ほど前の1868年、日本では明治維新の年に書かれた物語です。

作者オルコットが、自身の姉妹の様子を丁寧につづった物語は、当時の少女たちに熱狂的に迎えられました。そしてその興奮は、時間と空間を超えて、今も伝えられ続けています。

児童小説の翻訳家・谷口由美子先生は、そのパワーを「古典力」と呼ばれています。

なるほど本当に、21世紀の現在、日本という国で読んでも、19世紀当時のアメリカの女性たちの思いに共感できます。それだけ女性が直面する悩みには「普遍性」があるのだなあ、と実感されます。

そこにはいつも、世間が漠然と示す「こうあるべき女性像」と、どう距離をとり、折り合いをつけていくのか、そして自分の夢の実現のプロセスに、結婚や出産をどう位置づけていくのかという問題がありました。

小)An Interesting Story (Miss Ray)William Wood1806
いつの時代も女性たちは物語からたくさんのことを学びます。

『続若草物語』で、「自分は結婚しない!」とリキんでいたジョーは、物語の後半「誰かと人生を共にしてみたい」という気もちになって、そこでベア先生と出会って、結婚をしています。

肩の力が抜けたジョーは、そうして学校を開き、二人の息子に恵まれました。「この生活はとても自分のためになる」と感じているジョーです。

結婚によって、若い頃からの「作家になる」夢とは、どう折り合いをつけたのでしょうか?


『第四若草物語』で、売れっ子作家になったジョー

1886年、最初の若草物語から20年後に書かれた最後の『第四若草物語』で、ジョーは自分の夢をかなえていました!

そのきっかけは、学校は経営難、ジョーは健康を損ねていると状況を、打開するためでした。

そういう状態に
絶望的になって
自室にとじこもっていたとき、

ジョーはふと長いこと
使わなくなっていたペンを見て、

収入の不足を補うのに
自分が頼れるのは
これだけだと気がついた。

ジョーは少しでもお金になればと、小説を出版社に送ります。

…急いで書きあげ、
せいぜい二、三ドルになれば
と思って送りだした物語は、

順風と賢明な
パイロットのおかげで
大衆の支持の中へと直進し、

思いもかけぬ
黄金と栄光の積荷を
つんで帰ってきた。


ベストセラーになったのですね。

自分の小さな船が
旗をひるがえし、
いままで鳴ったこともない
砲声をとどろかせながら
港にはいってきたときの

ジョゼフィーン・ベアほど
どぎもを抜かれた女は
いなかったであろう。


長い物語も終わりにさしかかったとき、ジョーは、結婚とキャリアを、とうとう両立させたのでした。それはマーチ家の四姉妹の中で、いちばん世間とぶつかりがちだったジョーだけが、成し遂げたことでした。

中年となったジョーは、ゆるぎない存在感を放っています。

そして、かなわないと思える夢や、捨てたと思っていた希望も、思いがけないかたちで実現するということを、物語は教えてくれます。

自分から制限をかけて、勝手にあきらめてしまってはもったいない―全部を手に入れる!と思う自由はあるのです。


夢の実現の苦労と夫ベア先生のサポート

成功に喜んでいたのも束の間、マスコミやファンに追いかけられる日々に、自由を愛するジョーは、うんざりし始めます。夢がかなえば、それに伴う苦労もあるということです。

人生はままなりませんが、今のジョーには頼もしい味方がいます。

朝食の席でグチっていたジョーを、夫であるベア先生は、なぐさめてくれました。そうして仕事に出かけいくようです。

ジョーはこう思います。

女流作家の夫が
みなあのように
やさしい天使だったら、

みんな長生きして
たくさんの小説が
書けるでしょうに。


ジョーが巡り合ったパートナーは、妻が成功して忙しくしていることをイヤがったり、嫉妬しない、度量の大きい優しい人物でした。

ジョーは掃除をしながら、ベア先生を見送っているようです。

…夫のほうへ
羽ばたきを振ってみせると、
夫もまた
こうもり傘を振りまわして
それに応えながら
並木道へとおりて行った。


穏やかな日常生活の一コマですね。

コンコードの散歩道(NY)
作者オルコットの住んだコンコードの散歩道。(ニューヨーク公共図書館蔵)


『続若草物語』ブログの終わりに

読み返すたびに発見がある名作・若草物語について、好きな場面のこと、今だから感じられることについて綴ってきました。

末広がりの第88話で、このブログはおしまいにしようと思います。

生きていると、いろいろなことが起こりますが、やっぱり「結婚」っていいものですよ、と、この物語は感じさせてくれます。

作者オルコットは、55歳で亡くなりました。これから私自身が、オルコットの年齢を超えて、60代、70代そして80代と生き続けられるなら、この物語をまた、どんなふうに読むのだろうかと考えます。

私のブログを読んでいただきました方々に感謝をいたします。

どうもありがとうございました!

コメントもお寄せいただけましたら嬉しいです、お待ちしております。

オルコット生誕100年新聞記事(1932年)
オルコット生誕100年を記念した1932年の新聞の特集記事(ニューヨーク公共図書館蔵)

※小説の引用は『続若草物語』角川文庫 2008年 吉田勝江氏の訳からです。




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ジョーの結婚相手のネタバレあります。

ジョーもまた運命のパートナーに巡り合う

25歳の誕生日を迎えるころから人生に自信をなくしていたジョー。作家にもなれず、結婚もしないまま、実家暮らしで年をとっていくのかと、絶望的になっていました。

そんな時、ニューヨークで親切にしてくれたベア先生が突然訪ねてきます。ドイツ人の学者で、故郷では博識さで評価を受けていた学者でした。

ジョーはそんなベア先生をとても尊敬していました。ベア先生もまた、ジョーの個性や気の強さをよく受け止め、純粋な姿勢に惹かれていきます。

こうして二人は、年の差や貧しさを乗り越えて結婚しました。

かつて作家修行のため、ニューヨークに旅立ったジョー。そこでのご縁から、思いがけないタイミングで、ベア先生というパートナーと巡り合ったわけです。悩みながらも、立ち止まらずアクションを起こしていったことの勝利ですね。

ジョーの次なるアクションは、マーチ伯母さんの遺産の屋敷で夫・ベア先生と学校を開くことでした。

そうして5年の歳月が流れます。

若草物語挿絵四姉妹のクリスマス
四姉妹の少女時代から15年以上の歳月が流れました。(ニューヨーク公共図書館蔵)

結婚5年後のジョーが感じたこと

プラムフィールドの学校では恒例行事「リンゴつみ」が家族や生徒総出で開かれていました。

ジョーは、満足そうにこう言います。

私はもう自分のことを

「不幸せなふしあわせなジョー」だ
なんて言う必要はありませんわ。

私のいちばん
大きな望みが、
こんなに美しく
満たされたのですもの。

これに対して今はローレンス夫人となった妹エイミーがこう応えます。

でも、
お姉さまの生活は、
昔描いていらしたのとは

ずいぶん違うものに
なりましたわね。


ジョーがあれほど夢見ていた作家ではないことを、エイミーは心配したのでしょう。

でもジョーはこう考えています。

―あのころ私が
望んでいた生活というのは、
今から思えば、

利己的で寂しくって
冷たいものだったわ。

『続若草物語』を通して、作者オルコットは一貫して女性の「自立」や「自己実現」を肯定しつつ、そこに「他者を想い、与える気もち」の大切さがあることを説いています。

それによって個人の小さな幸せが、周囲の大きな幸せへと広がっていくのです。

ジョーはエイミーにさらにこう言います。

今だって、
いい本を書きたい
という望みは
捨ててはいないのよ。

でもね、私、もう少し
待てるようになったの。


ジョーは日々の満たされた暮らしから得られる手ごたえを感じています。

本を書くにしても、
今のような経験だの、

あんなふうな
さし絵だのがあれば、

ますますいいものが
書けると思うのよ。


「あんなふうなさし絵」とは、ジョーの目の前に広がるリンゴ園の光景でした。愛する家族や生徒たちが思い思いにお祭りを楽しんでいます。

30歳を過ぎたジョーは、自分は幸せだと言い切ります。

私はもうそんなこと
言う必要もないわね。

だって私が分に過ぎた
しあわせ者だっていうこと、

だれの目にも
明らかなんですもの。

オルコット肖像
作者オルコットのポートレート。彼女は55歳の生涯でした。(ニューヨーク公共図書館蔵)

ジョーの夢はまだまだ現在進行形!

『続若草物語』の長い物語も終わりに近づいてきました。

個性と野心を持て余し、ツライ目にあってきたジョーも納得のいく生活を手に入れたようです。

これを皮相的に読むと、女性の幸せはやっぱり結婚ということ?と思われてしまうかもしれません。

でも大丈夫。
オルコットは女性作家です!

そんな予定調和的な終わらせ方を、ジョーにはさせません。

『第四若草物語』で、ジョーは「すべてを手に入れた女」として登場します。

このブログの次回最終回、末広がりの第88話で、その後のジョーをお伝えしたいと思います。

※小説の引用は『続若草物語』角川文庫 2008年 吉田勝江氏の訳からです。




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7月に日本公開!映画《ストーリー・オブ・マイライフ》

作者オルコットが執筆してからもう150年以上たつのに、読み継がれている名作『若草物語』。私も子ども頃に読んで以来、折にふれてくり返し読み続けています。

名作のすごさは、大人になって読むとまた、いろいろな発見があること。

とりわけ女性の生き方については、現代でも「あるある」エピソードがいっぱい。今を生きる女性にとっても、結婚についての素晴らしい参考書になります。

そんな『若草物語』はこれまで何度か映画化されています。

そして最新の映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は、初の女性監督による作品!ということで、前宣伝の映像の美しさにうっとりしていました。


月刊『MOE』4月号(白泉社)に映画の特集記事が!


期待が高まるなか、雑誌MOEの4月号に、映画の紹介記事が掲載されているということで早速購入。あの四姉妹が映像になった写真もあって、それぞれになかなかのイメージ通り。

シアーシャ・ローナン演じる主人公ジョーの、ボーイッシュでチャーミングな雰囲気もいい感じです。そして私の年代ではとりわけ、クセのあるマーチ伯母さまを、あのメリル・ストリープが演じるということで興味津々・笑

翻訳家・谷口由美子先生の解説も

『MOE』の特集記事には、名作児童文学の翻訳家として、第一線でご活躍の谷口先生も文章を寄せられていました。

 先生の朝日カルチャーセンターの講座には、過去に参加してお話をうかがったことがありますが(第64話)ご自身の調査と企画で『若草物語 ルイザ・メイ・オルコットの世界』(求龍堂・現在絶版)という、詳細な解説本を出されています。

作者オルコットが、執筆を手がけていた当時、出版社から「小説家には向かない」と言われ、オルコット自身も「楽しくない」と感じ、編集者は「つまらない」と思い…というエピソードが紹介されています。

こうしてみると、自分自身が手ごたえを感じていなったり、人からあまり評価されなくても、とにかく目の前に課されたことには、コツコツと真摯に全力で取り組むことが大事、と感じてしまいます。


映画公開は延期になりましたが…


3月27日に公開のはずだった『ストーリー・オブ・マイライフ』、しっかりスケジュール表に予定を書いて楽しみにしていました。

けれども、いまだ収束の見通しがたたないコロナウィルスの広がりで、映画は夏まで公開が延期に…影響はここにも及んでしまいました。

しかし貧困や病気に、強く明るく立ち向かった作者オルコットの物語は、こんな時こそ大切なことを教えてくれます。

物語のジョーはただ一人、家に取り残されて家事をこなす日々をこう感じました。

私にはできない。
私はこんなことをするために
生まれてきたのではないわ。

だれか助けにきてくれなかったら、
私は家をとび出して、
向こう見ずなことを
やりかねないと思うわ。

やがてジョーは、日常生活を丁寧に過ごす姿勢を身につけて、野心をコントロールし、困難を乗り越え、夢をかなえていきます。

愛する人との結婚の見通しが立たないときも、明るくこう言いました。

未来のことは神さまの
思し召しにおまかせして、
私たちはできるだけの
望みをもって幸福でいましょうよ。


今年の7月には、世界も、自分自身の生活も元に戻って、映画館でそんなジョーに、私自身が恥ずかしくない気持ちで「再会」できることを想っています。

オルコットポートレート
意志が強そうな作者オルコットのポートレート写真。とても印象に残る人だったそうです。(ニューヨーク公共図書館蔵)

※小説の引用は『続若草物語』角川文庫 2008年 吉田勝江氏の訳からです。



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ジョーの結婚相手のネタバレあります。

ジョーの新婚家庭はプラムフィールドのお屋敷

遠距離恋愛が続いていて、経済的にも結婚の見通しがたたなかったジョー。

しかしマーチ伯母さんが亡くなって、ジョーに大きな彼女のお屋敷を遺してくれたことで、事態が好転し始めます。ジョーは結婚したら夫であるベア先生と一緒に、そこで学校を開くことにしました。

それは「作家になる」という公言とは別に、彼女が長年心に秘めていた夢でした。
 
こうしてジョーは結婚しました。

要するに、それは全く
予想外な一年だった。

いろんなことが
つぎからつぎへと
思いもかけぬ速さで、

しかも快適に
起こってくるのであった。


運命の相手は「この人しかいない!」という感じでとても単純に決まりますが、そこから結婚までの変化は「思いかけぬ」ほど複雑でめまぐるしいものがあります。

それはもちろん、一人用のライフスタイルから二人用のそれへと、新しい世界を創造していくからですが、息がぴったりあったパートナーとの共同作業は、その過程も「快適」で楽しいものです。

まさに良い結婚の醍醐味ですね。

ジョーは自分でも知らぬまに、
と言いたいくらい、
いつのまにか結婚し、
李の園
(プラムフィールド)
落ち着いてしまった。

1860年代のウェディング


『若草物語』が執筆された1860年代当時のウェディングの様子。(ニューヨーク公共図書館蔵)


ジョーの結婚式はどんなふう?

『若草物語』から『続若草物語』へと、ジョーに共感しながら、一緒に物語の旅をしてきた読者は、ジョーの結婚式の描写がないことに、ちょっと物足りなさを感じたかもしれません。

しかし作者オルコットは、とても美しい結婚式のシーンは、〈長女メグ〉のために描きました。

三女ベスの死の直後の〈末っ子エイミー〉の結婚式は、死者に敬意を表して、パリの領事館でとても静かに行われています。その代わり、エイミーには華やかな交際のシーンを、作者は用意していました。

そして〈次女ジョー〉には、とても劇的なプロポーズのシーンです。

作者の周到な用意は、結婚する姉妹それぞれによって、結婚に至るだいじな節目の出来事を描き分けているのです。

また、『若草物語』の愛読者には、ジョーやエイミーの結婚式は「こんな風だったのでは?」と想像を膨らませたり、話し合ったりする楽しみをもらえますね。

ジョーはやがて、ベア学園という学校経営をしながら、テディとロブという二人の息子を持つことになるのでした。

※小説の引用は『続若草物語』角川文庫 2008年 吉田勝江氏の訳からです。


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ジョーの結婚相手のネタバレあります。

サプライズプレゼントは伯母さんから


雨に濡れながら、とうとうプロポーズを受け入れたジョー。お相手は年上で貧しいドイツ人の先生、そしてこれからしばらくは遠距離恋愛です。

それでもジョーは、お互いが自分の役目を果たしながら、幸せに過ごしていきましょう、と力強く宣言します。こうして婚約者のベア先生は、遠い西部に旅立っていきました。

一年の間、
ジョーと先生とは
働き、待ち、
希望をもち、
そして愛した。

たびたび
会いもしたし、
膨大な手紙を
書きもした。


こんな二人を幼なじみのローリーは、昔からの茶目っ気でからかいます。

そのために
紙の値段が高くなった、
などと言ったのは
ローリーである。

ラブレター
今で言うならたくさんのラインのやりとり?(ニューヨーク公共図書館蔵)


しかし状況が好転しないまま、交際二年目を迎えたとき、あることが起こります。

裕福なマーチ伯母さんが亡くなり、姪のジョーにお屋敷を遺してくれたのです!かつてエイミーに資金援助をした伯母さんですが、ジョーのことも忘れていなかったのですね。

幼なじみのローリーは喜んで「屋敷を売れば莫大なお金になる」と言います。しかしジョーは家を売るつもりはありません。

長年の夢をかなえようと動き出すジョー

ジョーは屋敷をどうするか語り始めます。

私、男の子たちのために
学校をつくりたいと
思っているの。

りっぱな、楽しい、
家庭的な学校よ。

私がその子たちの
世話をして、
フリッツ

教えるの。

フリッツとは夫のベア先生のこと。家族はみな驚きますが、すぐに賛成をします。

ジョーのプランは実は昔から、あたためていたことでした。

私にもし
お金ができたら、

そして家にいなくても
いいような時がきたら、

家族の面倒を見なくてもよくなったら、と思っていたのですね

大きな家を借りて、
貧乏な母親のいない
寂しい子供たちを集めて、
世話をしてやり、

手おくれに
ならないうちに
楽しい生活を
させてやりたい
ものだって。


心に秘めていた夢は、たくさんの人とのご縁で、不思議に現実味を帯び始めていました。

ジョーはこう続けます。

適当な時期に
めんどうを見て
もらえないために、

堕落する子が
たくさんいるんです。

(中略)
ああ、私ほんとうに、
あのひとたちの母親に
なってやりたいのです。

コンコードのホーソンの家
コンコードにあるホーソンの家。マーチ伯母さんの豪邸もこんな感じ?(ニューヨーク公共図書館蔵)

幸せな結婚から始まる正の連鎖

先に結婚したエイミーがそうだったように、満たされた想いのある結婚は「私たちに何ができる?」と、自分たちの周囲幸せを広げようとしていきます。

個性が強かったジョーは、人間関係で誤解を受けたぶん、理解されないで孤立する子どもたちのことが気になっていたのでしょう。

ジョーはベア先生という、すばらしい理解者と巡り合うことで気持ちが安定し、社会貢献ができるようになりました。

それに、どうにも女の子らしさが苦手だったジョーにとって、学校を開いて男の子と生活できることは、個人的にも嬉しいばかりです。

ジョーも(エイミー同様)投げ出さないで毎日を丁寧に暮らし、たくさんの人とのご縁をつなぐうち、公私ともに幸せな生活を手に入れたのです。

その夜、
家族会議やら
希望やら計画やら、
いろいろと楽しい
夕べを過ごしたあとで、

自分の部屋に退いたとき、
彼女の心はしあわせで
あふれるばかりだった。

まだ婚約中のジョーですが、新しい世界が目の前に開き始めていました。

※小説の引用は『続若草物語』角川文庫 2008年 吉田勝江氏の訳からです。



サンマリHPから


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