縁談を断る実の理由は…

お見合い相手にお返事もせず、妹と出歩いていた雪子。そして、ばったりと、そのお相手の野村氏に出会ってしまいます。

妹の妙子は、その時の印象をこう語ります。

妙子も
野村と云う人を
初めてみて、

話に聞いたよりも
まだ老けているのに
びっくりし、


見た目でどこまでも、損をしている46歳の野村氏です。

なるほど
このお爺さんでは
雪姉ちゃんが
厭だと云うのも
当り前だと
感じたくらいで、


20代の妙子は、年上男性により手厳しい表現です (^^;

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しかし姉が、お相手を嫌がる理由はまた別にありました。

雪姉ちゃんの嫌う理由は
そこにあるに違いない
と思うけれども、

雪姉ちゃんは
風采や顔つきのことなどは
別に何とも云っていないで、
それよりは、


返事を渋る理由は、見た目ではなかったようです。

雪子さんが言うには…

見合いの晩に青谷の家へ
引っ張って行かれた時、

仏壇に亡くなった奥さんや
子供達の写真が
飾ってあるのを見て、

ひどく不愉快にさせられた
と云う話をした。


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初婚の女性がお見合い当日に、仏壇に飾られた先妻の写真を見せられる…確かにいろいろと、思うところが出てきそうです。

ましてや、いつまでも少女のような雪子さん、なおさら心に響いてしまったのは、わかるのですが…

※小説の引用は『細雪(上)』新潮文庫からです。



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