1860~70年代のヨーロッパの様子
さて、エイミーの婚活の舞台となるヨーロッパ。その最初の訪問国がイギリスです。ヴィクトリア女王のもと、数多くの植民地を持つ「大英帝国」は当時、世界の政治経済の中心地として繁栄を極めていました。
エイミーはロンドンでのある一日を、手紙にこう書いています。
さて、エイミーの婚活の舞台となるヨーロッパ。その最初の訪問国がイギリスです。ヴィクトリア女王のもと、数多くの植民地を持つ「大英帝国」は当時、世界の政治経済の中心地として繁栄を極めていました。
エイミーはロンドンでのある一日を、手紙にこう書いています。
午後はウェストミンスター寺院へ
まいりました。
ただしそのときのありさまを
私がお知らせできるなどとは
お思いくださいませんように。
それは不可能というものでございます。
今でこそ、高層ビルが立ち並ぶアメリカですが、当時はまだまだ素朴な文化でした。
ただ荘厳だったということだけを
申し上げておきます。
ウェストミンスター寺院は、21世紀の今も、魅力的なロンドンの観光名所です。イングランド国教会の教会で、ここで国王の戴冠式が行われてきました。近年では、ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式の会場になりましたよね。
エイミーの時代から、すでに観光客が訪れていた場所だということがわかります。そしてうれしいことに現在のわたしたちも、彼女の感動を追体験することができます。
『続若草物語』を読む醍醐味のひとつは、エイミーが訪ねた場所の多くが今も残っていて、そのドラマをリアルにイメージできることだと思います。
エイミーもこんな感じで街を散策?
彼女の素晴らしい一日はまだ続きます。
…今晩はフェヒテルを見にまいります。
私の生涯
最も幸福だった一日の
最後を飾るものとして
まことにふさわしい
プログラムになることでしょう。
異国での刺激に満ちた日々の充実ぶりが伝わってきます。
実はこれ以降まだまだ、彼女は、持ち前の社交性で、これ以上のすばらしい時間をすごしていくことになるのですが。
※小説の引用は『続若草物語』角川文庫 2008年 吉田勝江氏の訳からです。
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