周囲の努力の甲斐もなく
雪子の極端な内気さから、破談となった医学博士・橋寺氏との縁談。
こじれた縁談ですが、雪子の義兄・貞之助と社交家の橋寺氏は、相手を思いやる手紙をやりとりし、大人の終わらせ方をしていきました。
それに対し、当の雪子さんはというと…
うわべは別に
ガッカリしたような
様子も なければ、
貞之助や幸子に
気の毒をしたと
思っているらしくも
なかった。
姉夫婦の優しさに甘んじている、三十代半ばのお嬢さまです。
中姉夫婦の親切は
分っているけれども、
自分の性分として
あれ以上勤めることは
出来ないのであるから、
それで纏まらなかった
縁なら惜しくはない、
自分を変える努力は必要なしのようです。
―と、多少は
負け惜しみもあって
虚勢を張っている
のかも知れないが、
―いかにもそう思って
いるかのように
振舞っていた。
どうにも可愛げがない雪子さんでした (-_-;)
姉の優しさで現状維持が続く
蒔岡家の婚活は度重なる不手際で、旧家としての評判を落としてばかりです。しかしお嬢さま育ちの幸子は、感情的に強く出ることができません。
幸子はとうとう
雪子に向って露骨に
不満を爆発させる
機会を失い、
ついぐずぐずに
仲直りして
しまったものの、
まだ何か胸に
燻っているものがあって
釈然とはしなかったので、
時間と労力をたくさん使う婚活。
いくら妹思いの幸子でも、さすがに雪子さんの態度に疑問を感じ始めたようです。
※小説の引用は『細雪(下)』新潮文庫からです。
縁談が持ち込まれなくなった経緯はこちらから
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雪子の極端な内気さから、破談となった医学博士・橋寺氏との縁談。
こじれた縁談ですが、雪子の義兄・貞之助と社交家の橋寺氏は、相手を思いやる手紙をやりとりし、大人の終わらせ方をしていきました。
それに対し、当の雪子さんはというと…
うわべは別に
ガッカリしたような
様子も なければ、
貞之助や幸子に
気の毒をしたと
思っているらしくも
なかった。
姉夫婦の優しさに甘んじている、三十代半ばのお嬢さまです。
中姉夫婦の親切は
分っているけれども、
自分の性分として
あれ以上勤めることは
出来ないのであるから、
それで纏まらなかった
縁なら惜しくはない、
自分を変える努力は必要なしのようです。
―と、多少は
負け惜しみもあって
虚勢を張っている
のかも知れないが、
―いかにもそう思って
いるかのように
振舞っていた。
どうにも可愛げがない雪子さんでした (-_-;)
姉の優しさで現状維持が続く
蒔岡家の婚活は度重なる不手際で、旧家としての評判を落としてばかりです。しかしお嬢さま育ちの幸子は、感情的に強く出ることができません。
幸子はとうとう
雪子に向って露骨に
不満を爆発させる
機会を失い、
ついぐずぐずに
仲直りして
しまったものの、
まだ何か胸に
燻っているものがあって
釈然とはしなかったので、
時間と労力をたくさん使う婚活。
いくら妹思いの幸子でも、さすがに雪子さんの態度に疑問を感じ始めたようです。
※小説の引用は『細雪(下)』新潮文庫からです。
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